夢なごり~君の声に呼ばれて~
「うるさいッ!」
私は床を蹴り、男に斬りかかった。
退け…、退いてくれ…。
人を殺したくない…。
そんな雑念に気を取られ、私は戦いに集中出来ていなかった。
「っあ!」
そして、真剣で初めて戦った私が敵う訳がなく、刀が男に弾かれ、少し離れた場所に飛ぶ。
「死ねぇ!」
男は私に刀を振り下ろそうとして来た。
私はそれを受け止めようと、脇差しに手をかけるが、男の刀の方が速い。
殺られる――。
私は死を悟り、目を固く閉じた。