由良さんが呼んでますので

何で由良さん、そんな顔



「・・・・・・っごめん、なさい。良かれと思ってやったことなのに」



泣きそうな顔、するの？



「ぎゃ、逆に気分を害してしまいましたよね。ごめんなさい」

「え、由良さ」

「反省、して来ます。しばらく私に構わないで下さい。ごめんなさい、１人にさせて」



早口でまくし立てた彼女は、言いたいことを一通り言い終えると、その足でフラフラと何処かへ行ってしまった。どうして彼女は、あんなにも苦しそうな顔をして、俺を、




遠ざけたのか



呆然と彼女が消えた方向を眺めながら立ち竦む俺の頭を、ソウマが思いっきり叩く




「オマエ、由良さんに何やっちゃってんの？」

「・・・・・」

「由良さん、オマエの為に俺を紹介したんだぞ？」



・・・・・・は？



突然告げられた言葉に、脳内で疑問詞が舞う




「『自分だけに依存させるのは勿体ないくらい良い人だから、私１人に縛られるのは可哀想。だから持田くん、私の可愛い友達の友達に、なってくれませんか？』・・・・これ、誰の言葉か分かるか」



その言葉は、とても彼女らしくて。とても、温かくて



「ゆら、さん」



俺、また馬鹿なことした