「遺言」short love story
「隆義も、また私を探してくれる?私をね、見つけて欲しいの。私はどれだけ大変でも、また出逢って、ずっと隆義だけのものでいたい」


隆義が、優しく私を見つめてそっと口を開く。


「お前と過ごした時間こそ、俺の人生そのものなんだよ。俺はこのために生まれてきたんだ。俺はまた必ずお前を探し出す。必ず」


そう言って、力強く抱き締めてくれた。


私が一番安らぐ腕の中。


少し顔を上げて、隆義に言う。


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