恋……スル?-小沢 圭治編-
オムライスを取り出したところで固まっていると、専務が袋の中を覗いてくる。


うわぁ!勝手に見るなぁ!



「お前どんだけ食うんだよ」


「ち、違います違います!!
えっと、あの…よかったらお一つどうぞ!」



とりあえず笑ってごまかせ!

と、ニッコリ笑顔を作って専務にもう一つのお弁当を差し出す。



「別に今更しおらしくしようとしなくても…」


「してません!!」



『今更』は余計だっつーの!


恥ずかしいやらなんやらで、きっと今の私の顔は赤くなってるんだろう。


そんな私を見てククッと喉を鳴らして笑った専務は、私の手からお弁当を取り上げた。


< 23 / 120 >

この作品をシェア

pagetop