刹那恋愛
ねぇ、直也
私はどうすれば良い?
広くて深い、猛の愛情を
どんな風に受け取れば良い?
優しく包んであげる?
さりげなく断ればいい?
頑なに拒めばいい?
もう、昔みたいには戻れないのかな…?
ねぇ、直也。
私はどうすればいいの?
健「触るな」
突然、今まで聞いたこともないような低い声が響いた
健「雪菜に触れるな」
猛「なんだ。殺されたいの?…目障りなんだけど」
健斗の低い声に苛立ったような猛の声がした
私は咄嗟に叫んでいた
雪「だめっ!健斗は何も関係ないっ」
途端、猛の冷たい瞳がこちらを向く
ゾクッ
寒気がした
悲しそうな、それでいてどこか怒りにも似た感情を含んだ表情をしていた
猛「雪菜は俺のでしょ?」
雪「私は私のものよ。健斗は友達。猛は幼馴染み」
猛「違うっ!雪菜は俺のだ。…直也が死んだあの時から、雪菜は…俺の…」
雪「猛…。あのね、私は直也のことが好きなの。もう直也はこの世にはいない。だけど、私は直也が好き」
勿論、これからもね
そう付け足したあと
傷だらけの健斗に近付いた
雪「大丈夫?…じゃ、ないよね。ごめん…私のせいで…。」
健「別に平気。…あと、お前は悪くない」
お前は悪くない
その言葉は、私の心を軽くしてくれた
だけど
猛が納得する訳がなくて
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