放送部からお伝えします
「これっ梨衣子の!」


かなめが思いっ切り立ち上がった。



「やっぱり梨衣子ちゃんのものなのね……」


何となく川岸は、梨衣子のケータイだと感づいていたようだ。


「つーことは警察に行ったってことだよな?」


「そうでしょうね。でも梨衣子ちゃんと話したっていう人はいなかったし……。中に入る前に連れて行かれたんだと思うわ」



見事的中している川岸の話を聞きながら、草太は梨衣子のケータイに手を伸ばす。



「それで……中を見たんですか?」


「いえ。いくら緊急事態でも、勝手に見るのは……プライバシーにも関わ……」


「見ろよ! 何かあるかもだろ!?」


「俺達にプライバシーとか関係ありませんから」



かなめは草太からケータイを奪って、中を開いた。

草太はケータイを覗き込むように見る。



「ちょっとあなた達!?」


川岸は唖然としながら止めようとするが、それを聞かず二人はケータイを触り続ける。









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