放送部からお伝えします
散々悩んだ結果、あたしは結局白いのにした。

せっかく会うのに黒服なんて、悲しすぎる。


竜也の瞳に映れなくても、明るいいつものあたしでいたいんだ。




「姉ちゃーん!」


もう一度順の声がして、あたしは家を出た。




「あ……」


ドアを開けると、いつものシルバーの車。

そしてママと一緒に、草太とかなめが待っていた。



「梨衣子ーパパはお仕事で行けないみたい。草太君達のご両親は先に行ってるから、今日はママがみんなを乗せてくわー!」


相変わらず賑やかなママ。

あたし達を無理矢理車へ押し込んで、出発した。

二人とも、そしてママも黒服じゃなかった。


よかった、これ選んで……。


あたしと草太は窓際、真ん中にかなめが座っている。

あたしはずっと、窓の外を見ていた。










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