言いなりデイズ
「そんな落ち込むなよ。別に気になって聞いただけだろ?」
あたしに背を向けたまま、愁は言った。
「…うん。」
あたしも愁の背中を見ずに、床に散らばる器具を直す。
じゃあ、今まで愁は家の事とか自分でやってたのかな?
それだったら、あたしが来たことで楽になるかな?
そうだったら嬉しいかな。
愁の力になれるのかも。
「おい。」
「なに?」
いきなり愁は後ろを振り返った。
でも、何も言わない。
どうしたんだろ?