FlowerRose
「…何やってんの?…って、何これ!?オレなんかした!?」
パッチリ目を開けて、不思議そうに医療機器を触りまくるカイ
「…っ…良かったぁ…!」
「英子?何泣いてんの?」
まるで、どっちが病人なのか分からない状況―
「英子…あれマジ?」
「え?」
カイが少し頬を赤らめてあたしの顔を覗き込む
あたしはもう、驚きをすでに通り越していた
「…だから…その…ピー(←ご自由にご想像下さい)させてくれるって…」
……………は?
「いや、だって英子が言ったんじゃねぇかよ!ピーして、ピーやって、更にはピーしてもいいよ、って!」
―あたしの思考回路は一瞬停止―
「…ッこのエロ男ぉ〜〜〜〜〜ッッ!!!」
「う、わぁーーーッ!!」
「キャーーッ!酸素マスクがぁーーッ!!」
―ピーーッ………
―――――――――――――
「…本当に、病人とは思えないような事言ってたよね…」
「…もう言うな…」
恥ずかしそうに顔を隠し、カイはあたしとは反対の方を向いた
「…でも、オレ、英子が酸素マスク取った時、死ぬかと思った…」
「だっ、だから、あれはゴメンってばぁ〜〜!」
あたしとカイはそのまま、昔話に花を咲かせた