FlowerRose

「キャー!!先輩カッコイー!!」

グラウンドへ行くと、たくさんの女子がサッカー部の練習を見学していた


「すごー…そんなに上手い人でもいるのかな?」

あたしと修人は女子達をかきわけ、サッカー部へ目をやった



すると目に飛び込んで来た光景は…





たくさんの人の間をまるでハイエナのような足の速さでボールを蹴る一条カイの姿があった



「あの男…サッカー部だったのかよ…てか、超上手いし…」



修人はショックを受けているらしい


それにしても上手い


中3には見えないぐらい



あたしがジーッとカイを見てると、目があった



「!!」

あたしが急いで目をそらそうとするとバチンとキザなウインクをして

「見てて!」

と言った



今の…あたしに言ったんだよね…

女子達はそうとは知らず、あたしにしたのよ、私にしたのよとケンカをしている



あたしは言われた通り、カイを見ていると…



バシュッ


大きな音をたてて、カイがゴールを決めていた

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