FlowerRose



オレが口を開こうとした瞬間だった



チャラララン♪



英子の携帯が鳴った



「あ…えと…」


どうやら英子は、オレに気を使っているらしい



「気にすんなよ、出れば?」



オレの言葉を聞くと、英子は少し遠慮したように電話に出た



「…もしもし?あ、修人?」



―ケッ、またアイツかよ…邪魔ばっかしやがって―


「美味しいケーキ屋さん?行く行く♪」



英子の表情がみるみるうちに変わっていった



幸せそうな笑顔に――



―そう…なのか?


オレと居るより、アイツと居る方が幸せ?―



―なら―





―それなら―



< 80 / 118 >

この作品をシェア

pagetop