幸せまでの距離
「あいつら……。何しにここ来たんだろ」
リクが渋い顔でそう言うと、ショウマは軽く笑い声を上げた。
「あはは! まだそんなこと言ってんだ~。
リクはほんと、そういうの真面目そうだよな。
今まで恋すらしたことない、とか言うなよー?」
「それはない!」
頭にメイの顔が浮かぶ。リクは頬を赤くした。
それを見て目を見開いているショウマに、リクは言った。
「それはともかく!
さっきは止めてくれてありがと。
ショウマが止めてくれなかったら、入学早々停学になってたかも」
「わかってんだ」
「まあね」
ショウマは切なげな表情で、
「ああいう、常識や正論が通じないヤツは世の中にいっぱいいる。
いちいちまともに受け止めてたら、ストレスでハゲるかもよ?
放っておくのが1番」
「クールだな。ショウマって。
まあ、たしかに、ハゲるのは嫌だな……」
リクは両手で頭を押さえ、口元をわなわなさせた。