君の涙にキスを ~燐&蓮編~
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はぁ~連れて来てしまった。

そう。私は思わず、あの子を自分の部屋に連れて来てしまった。

だって、あのまま放って置く訳にもいかないし

まして獣医に連れて行って、もし本当に燐君だったら

そう思うと、迷って居られなかった。


で、その子はと言うと・・・

私のベッドで寝てる。しかも、燐君の姿になって――――

「まさか。本当に燐君だとは思わなかった。」


取敢えず、深手だった傷口を消毒し

包帯を巻いたものの、かなりの出血だったはず。

貧血とかになって無いか、心配なんだけど――――

あまり、彼をマジマジと見つめられない。


だって、彼は今裸だから――――――

狼から人の姿に戻った時、何も身につけてはいなかった。
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