抱きしめたその後は・・・【おまけ完】
私は慌てて、

窓に自分の姿を映した。

・・・でも、

よく見えない。

・・・

私は拓哉の方を向き、

クスリと笑った。

・・・

「何が可笑しい?」

「拓哉だって、社長なのに、

汚れた仕事するんですね?

顔に汚れが・・・」

そう言って、

ハンカチで、汚れを拭いた。

・・・

「あんなに一生懸命、

社員に混ざって仕事をしてる拓哉を、

カッコいいって思いました」

・・・

言ったのは自分なのに、

顔が赤くなるのが分かった。

・・・

「楓」

「なんですか?」

「どんな女よりも、

楓に言われる言葉の一つ一つが、

オレの心中の宝になる」
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