抱きしめたその後は・・・【おまけ完】
「親友だと言うなら、

司君を、説得できるか?」



「ええ。何事においても、

話をすればわかってくれる相手です。

大森建設に行って、

話をしてみようと思ってます」



「そうしてくれると助かるよ。

君には迷惑ばかりかけて、

悪いな…

楓だって、無事に助けたって言うのに、

妻は一体何を考えて・・・」



「お母様は、

楓の事を一番に考えての事だと思います。

楓の事をとても愛してらっしゃる。

お母様の気持ちもわからなくはないんです。

でも、やっぱり、楓には、

オレの傍で、幸せになってもらいたい」



オレの言葉に、

進藤社長は、微笑んだ。


「すまないが、

よろしく頼むよ」


オレは深々と頭を下げ、

会社を後にした。
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