抱きしめたその後は・・・【おまけ完】
「その手を離してもらえますか?」

・・・

何とか冷静に言葉を選んで

言い放った。

・・・

「貴方にそんな事を言う権利が、

どこにあるんでしょう?」

・・・

平然と答えた修也は、

オレを冷たい眼差しで見つめた。

・・・

「権利?そうですね。

それは十分にあると思いますよ。

楓はオレの、大事な許婚ですから」

・・・

微笑みながら言い返した。

・・・

流石の修也も、

この時ばかりは、

眉をピクリと動かした。

・・・

オレはちょっと怯んだ修也から、

楓を取り戻すと、

しっかり抱きしめて、

耳元にキスをした。

・・・

真っ赤になって固まる楓。

・・・

眉間にしわを寄せる修也。
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