Diva~見失った瞬間から~
《ガラッ》
「ただ今帰りましたっ!」
おおぅ。もう少し静かにね、時鶴。
「奏乃、鞄持ってきたよ。」
「あ、ありがとー…。」
身体を起こし、鞄を受け取ろうとした。
が、手を伸ばして
時鶴の手に握られている鞄を
私が受け取ろうとしても、
時鶴は一行に私に渡そうとしない。
何故だ。おい、何故だ。
「………時鶴。鞄頂戴よ。
私、いつまでも帰れないじゃん。」
「はぁっ!?まさか奏乃、
こんな状態で
自力で帰るつもりだったの!?
あたしが放っておくワケ無いじゃんっ!!」
え、何かキレられた(´・ω・`)?
「いや…でも時鶴、授業が有るしさ。」
授業は出てほしい。
私のせいで時鶴の成績が落ちたりしたら
正直時鶴に申し訳無いし、
蒼空君にも申し訳無いから。
「そう言うと思って、
あたしじゃない人に
付き添ってもらうことに決めたのです!!」
………………?