魔物☆に恋して
マヤは、あたしの手をつかんで、

立たせてくれる。

「オレ、実はここに入れてもらえないんだ。

門番みたいな、カエルが入れてくれなくて」

「でも、マヤが来たから、入れてくれたんじゃないの?」

「いいや。オレは口で歓迎して見せるだけ。

実際は、一緒に来た誰か、しか入れてもらえない」

「あ、わかった」

言わなくていいのに、つぶやいてしまった。

「何が?」

「うん。・・・あの、中に居た紅いカエルね」

「マダムカエリ、ね」

「ああ、そうなんだ。

カノジョ、マヤのこと好きなんだよ」

マヤが黙る。
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