先生に会いたい


あいつも、あの制服着てんだよなぁ。

どうなることかと思ったけど、本当に受かって良かったよ。


……あ。

やっぱり紺のハイソックス履いてんだな。

俺の時代はルーズだったけどなぁ…。


『ルーズ履いて、俺に会いに来て!』


俺のそんな冗談を本気にしちまうんだよな、桜は。


ああやって周りがみんな紺のハイソックス履いてても、俺がいいって言えば、1人だけルーズ履いて来ちまうような奴だから…。

しかもドジだし、すぐ騙される。

それがまたすっげーかわいくて、からかってばっかだったよな、俺。


だから、ほっとけない。



純粋すぎんだよ、桜は。

素直で、優しすぎんだよ。



もう、好きな奴とかできたのかな…。

高校生だもんな、恋の1つや2つあるよな。


なんだか、寂しい。


お前はもう、俺のことなんか忘れた?

俺は、もういい思い出か?

もう頼ってきてくれない?



本当、忘れらんねぇよ…。



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