誰も信じない
「さっきから、カシスオレンジ飲んではため息ですね。(笑)」


カウンター越しにマスターが話しかけてきた。

マスターは決して邪魔はしないの。でも話しかけて欲しい時に、さりげなく話しかけてくれる。そんな気遣いがすごく嬉しいし、居心地がいいから私はこのお店が好き。


「うん。失恋しちゃった。(笑)」


「悲しい時は泣いていいんだよ?このお店はそんなに明るくないし、今日は空いてるから気づく人もいないよ。」


「マスター、ありがとう。」






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