誰も信じない
私は新田さんに、天野さんといるところを見られたくないって思っている。でもその反面、『諦めなきゃ』って思っているんだ。

矛盾しているよね。わかってる。



でも苦しいんだ。


「橘さん、天野さんとここに来ていたんだ。(笑)」


新田さんから声をかけられた。


「ええ。何となくゆっくり飲みたくて。」


あなたへの想いで、苦しいから飲みたかったの。


「ここさ、天野さんによく連れてきてもらってさ、俺のお気に入りの場所なんだよな。(笑)」


私と一緒に飲んだBarも、お気に入りに入れてくれますか?


「しかし天野さんも抜けがけだよなー。(笑)」


期待させないで、お願い。誤解してしまうから。




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