誰も信じない
~~♪


一樹から電話が鳴った。


「もしもし。」


「美穂。家の前に着いたっから。」


「うん。わかった。」


私はお気に入りのミュールを履いて、急いで家を出た。


「お待たせ!」


一樹は私を見たまま、何にも言わずに立ったまんま。

何で?


「美穂。」


「うん?」


「すっげーかわいい!!」


嬉しくて恥ずかしくて、何て返事をすればいいのかわからなかった。

俯いていたら、一樹が私の手を引っ張った。


「乗って。」






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