T.M.City
やがて目の前の魔物は勢い良く襲いかかってきた

ルリは目を固く閉じて覚悟を決めた

 「……っ」

何も起こらない――恐る恐る目を開けると、目の前の魔物が砂状になって消え去った

近くには赤に近いピンク色のおかっぱ頭をした少年が刀を片手に立っていた

 (……ラディさんっ)

ルリは安堵した途端に、全身の力が抜けてその場に座り込んだ

慌てた様子でラディは駆け寄ってきた

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