Fake Love



「楓ちゃんは大学生なんだよね」


「へっ?は、はい」


食後のコーヒーを飲んでいたら桐生さんが急に


周りを見回すとスタッフさん達は次の撮影の用意でドタバタしている。


座っているのは私と桐生さんだけ。


気を使って話しかけてくれてるのね。


スターだけど案外気さくな人みたい。


「確か…〇〇大学だよね」


「あ、はい、そうです」


驚いたような顔をしたのか


「吉武さんが言ってた。一応恋人のことだからね」


「こ、こ、恋人~~!?」


私がすっとんきょうな声をあげたからかみんなの視線が…



「クッ!クッククク…ハハハ…」


桐生さんがゲラゲラ笑い出した。


「き、桐生さん、いきなり何を?冗談でも止めて下さい」


「クククク…ご、ごめん」


まだ笑い続けてるし。


この人、絶対にゲラだよ。


「俺の後輩なんだな」


えっ?


「桐生さんも同じ大学なんですか?へぇ~偶然ですね。うちの兄と吉武さんも同じ大学ですよ」


兄貴とは五つ違うからすれ違いだけど。


…って桐生さんっていくつなんだろ?


もしかしたら私のことを『Esperanza』のファンくらいには思ってるかも。


もしそうなら年なんか知ってて当たり前だと思ってるよね。


聞いたら…やっぱり失礼かな?




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