Fake Love

Act.2




「じゃあ撮影始めます。カナ」


「はい。楓ちゃん、おいで」


手を引かれダーツマシンの前に


桐生さんがダーツを一本取り出して私に握らせる。


そ、そして!


私の後ろから右手を支え…早い話が桐生さんが私にダーツの投げ方を教えるというシチュエーション


左手は肩に置かれてるし。


さっきの抱き寄せられるのも恥ずかしかったけど今回も滅茶苦茶恥ずかしい。


耳元に桐生さんの息遣いが聞こえるんだよ。


いや、息遣いだけじゃなく


「いいかい楓ちゃん、こうやって…」


写真だから格好だけでいいのに丁寧に教えてくれる。


私の背中に桐生さんが引っ付いてる状態なので心臓の動きが伝わる。


私…大丈夫かしら?


こんなに男性にくっつかれたのって初めてだよ。





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