Fake Love



「山科さんなら先輩の妹さんだし、そんなに気を張らなくて済みそうだって思ったんじゃない」


「はぁ」


確かにうちの兄貴のことをよく知ってるんだから全く見も知らぬ…桐生さんにお熱を上げてるファンさんよりは楽でしょうね。


それに兄貴が私は芸能界に疎いって知らせてるから熱を上げることもないし。



「とにかく山科さんは救いの神なのよ。はい、出来上がり。カナく~ん。メイク直ししましょう」


「ありがとうございました」


椅子から立ち上がると


「ん。綺麗になったね」


此方に戻って来た桐生さんに顔を覗き込まれ


「山科先輩、吃驚するよ」


ニコッと笑う。


あまりにもキラキラした笑顔なので私の方が恥ずかしくなり俯くと





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