青のキセキ
自分の気持ちの変化に躊躇っているうちに、タクシーは私のマンションに着いた。
「今日は本当にありがとうございました」
もう一度課長にお礼を言い、私はタクシーを降りた。
「美空、また明日な」
手を軽く上げる課長。
走っていくタクシーを見えなくなるまで見送る私。
胸のドキドキが止まらない。
お酒のせいだよ、きっと。
改めて自分に言い聞かせる。
男の人が信じられない私が、こんな気持ちに再びなるなんてありえない。
しかも、彼には奥さんがいるのに.....。