青のキセキ
久香と話す事で、ガチガチに凍っていた心が少しずつ溶けるような気がした。



この気持ち、言ってしまえば、楽になる?








「久香、私、課長のことが――――」















「――――好き」




















「よく言ったね。遙菜」

久香がとびっきりの笑顔で褒めてくれた。


「あの遙菜にここまで好きにならせるなんて、海堂さん、すごいね」

久香が感心してる。




別のお客さんと話していた翔さんも私達の会話に入ってくる。


「大和、男の俺からみても、かっこいいもんな」



「翔さん!聞いてたんですか?」


翔さんにまで、課長の事を好きだということがバレて、恥ずかしい。



「前の時もそうだったけど、遙菜ちゃん、嘘付けないタイプだよね。ほんと、分かりやすい」


笑っていう翔さん。


「でも、よかった。遙菜ちゃんが人を好きなる気持ち、忘れてなくて」

翔さんも久香と同じような事を言ってくれた。




「まぁ、大和が遙菜ちゃんを好きでも、綾がいるからアイツ自身は身動きとれないから、辛いとこだけどな」


翔さんがそう言うので、私は両手を振りながら慌てて否定した。


「課長が私を好きなんて、ありえません。課長は部下としての私を心配してくれてるだけですから」
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