青のキセキ

【大和side】

結局、土曜日のうちにマンションに戻ってきた俺。

綾には、仕事が溜まってるから日曜日は仕事に行くと言って。



世間一般的には、俺がしていることは浮気なんだろう。


妻の綾以外の女を思い焦がれているのだから。

しかも、キスまでしたのだから。




ベッドに倒れこむように横になり、目を閉じた俺はそのまま眠りについた。







翌日曜日。


特に用事もなかったが、マンションにいてもすることが無かったので、会社に行くことにした。



誰もいないフロア。

静まり返った企画部の部屋。

パソコン立上げ、まずは給湯室へ行きコーヒーを入れた。


湯気の立つコーヒーカップをデスクまで持ってきて、眼鏡をかけた。





目に入る、美空の机。


ペン立てには、くまのストラップが付いたボールペンやシャーペン。



金曜の夜の事が、はっきりと、鮮やかに思い出される。



明日から普通に接する事ができるのか?





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