青のキセキ
妻の裏切り
「ところで、翔ちゃん。いい加減教えてくれない?そこまで綾さんを嫌う理由」


私と課長のこれからのことは、とりあえず現状維持ということで収まり、テーブルの上に並んだ色々な一品を肴に、飲みまくる私たち。


そんな中、久香が翔さんに言った。



「私も聞きたいです」


私も聞きたいと思ってたので、正直に気持ちを伝えた。



「課長と翔さんと綾さんは大学時代から一緒だったのに、綾さんよりも私を応援してくれるのはどうして?私が久香の友達だから?」





「それは......」


翔さんは、チラッと課長のほうを見て口ごもった。



それを見た課長が、

「美空も過去を打ち明けてくれたし...俺の方も美空に全部話すよ」

とジョッキに残っていたビールを飲み干して言った。



「翔も思ってること全部言ってくれて構わないから」



「お前がそう言うなら...」

翔さんも課長に続くように、残ってたビールを一気に飲む。



課長と綾さんに何があったのか、それをこれから知ることになる。

そう思うと、胸がドキドキした。



「俺が綾を嫌いになった理由は――――」



翔さんが語り始めた。










< 275 / 724 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop