青のキセキ
次の日。月曜日。
いつもより早めに起きた私。もうすぐ課長に会えると思うと、自然と頬が緩む。
着る服も、いつもよりも悩みに悩んで決めた。
部屋の中の雰囲気も少し変わった。
理由は観葉植物。
今まで、家と仕事場の往復で、家を飾ったりしようなんて思ったことがなかったけれど、課長のことを考えるだけで、違った自分がそこにいた。
自分自身、前向きになれたように思う。
昨日の日曜日、久香からの電話の後。
洗濯と掃除を済ませて、買い物へ出かけた。
そこで目に入った花屋さん。何となく入ってみようと思った。
部屋に飾ればオシャレかな...なんて。
そして、買ったウンベラータ、シュガーバイン。
植物があるだけで、何となく癒されるような感じがする。
シューズボックスの上や、洗面所、トレイに小さな鉢を飾ってもいいかも。
ベランダで花でも育てようかな...なんて思ったり。
まさか、私がこんなことを考えるようになるなんて。
近いうちに、また花屋さんへ行きたいな~なんて考えて歩いているうちに、駅に到着。
腕時計で時間を確認して、ホームへ入ってきた電車に乗り込む。
私の乗る駅から、課長の駅までは約10分。
電車が駅に停車するたびに、降りる人よりも乗り込んでくる人のほうが多くて車内の人数が多くなる。それと同時に、胸の鼓動が激しくなるのがわかる。
もうすぐ。課長と会える。そう思うだけで、こんな幸せな気分になれるなんて。
そして、課長が乗ってくる駅に電車が着いた。
プシューと、ドアの開く音。
課長の姿を探す。
長身の課長は目立つからすぐに分かった。
課長も私に気が付いて、他の乗客を避けながら私の目の前にたどり着いた。
「おはよう、美空」
「おはようございます」
見つめ合い、笑顔で挨拶する私たち。
一昨日のことが思い出されて、何となく恥ずかしくて顔が熱くなった。
誰に見られてるかも分からない。
誰に聞かれてるかも分からない。
だから、変なことは言えないけれど。
でも、課長の私を見る目が優しくて。土曜日のことは夢ではないのだと実感できた。
電車の中は、さらに人が増えて満員状態。
ドアを背に立っている私を前に、肘から先をドアにつけて私を守ってくれる課長。
「大丈夫か?結構混んでるな」
私の頭の上で課長の声が聞こえる。
「大丈夫です。課長こそ、大丈夫ですか?」
だって、さっきから体に圧力を感じないから。
課長が守ってくれてるおかげで。
きっと、課長にはかなりの圧力がかかってるはず......。
「俺は大丈夫だよ」
課長の低い声。そして優しい笑顔――――。
いつもより早めに起きた私。もうすぐ課長に会えると思うと、自然と頬が緩む。
着る服も、いつもよりも悩みに悩んで決めた。
部屋の中の雰囲気も少し変わった。
理由は観葉植物。
今まで、家と仕事場の往復で、家を飾ったりしようなんて思ったことがなかったけれど、課長のことを考えるだけで、違った自分がそこにいた。
自分自身、前向きになれたように思う。
昨日の日曜日、久香からの電話の後。
洗濯と掃除を済ませて、買い物へ出かけた。
そこで目に入った花屋さん。何となく入ってみようと思った。
部屋に飾ればオシャレかな...なんて。
そして、買ったウンベラータ、シュガーバイン。
植物があるだけで、何となく癒されるような感じがする。
シューズボックスの上や、洗面所、トレイに小さな鉢を飾ってもいいかも。
ベランダで花でも育てようかな...なんて思ったり。
まさか、私がこんなことを考えるようになるなんて。
近いうちに、また花屋さんへ行きたいな~なんて考えて歩いているうちに、駅に到着。
腕時計で時間を確認して、ホームへ入ってきた電車に乗り込む。
私の乗る駅から、課長の駅までは約10分。
電車が駅に停車するたびに、降りる人よりも乗り込んでくる人のほうが多くて車内の人数が多くなる。それと同時に、胸の鼓動が激しくなるのがわかる。
もうすぐ。課長と会える。そう思うだけで、こんな幸せな気分になれるなんて。
そして、課長が乗ってくる駅に電車が着いた。
プシューと、ドアの開く音。
課長の姿を探す。
長身の課長は目立つからすぐに分かった。
課長も私に気が付いて、他の乗客を避けながら私の目の前にたどり着いた。
「おはよう、美空」
「おはようございます」
見つめ合い、笑顔で挨拶する私たち。
一昨日のことが思い出されて、何となく恥ずかしくて顔が熱くなった。
誰に見られてるかも分からない。
誰に聞かれてるかも分からない。
だから、変なことは言えないけれど。
でも、課長の私を見る目が優しくて。土曜日のことは夢ではないのだと実感できた。
電車の中は、さらに人が増えて満員状態。
ドアを背に立っている私を前に、肘から先をドアにつけて私を守ってくれる課長。
「大丈夫か?結構混んでるな」
私の頭の上で課長の声が聞こえる。
「大丈夫です。課長こそ、大丈夫ですか?」
だって、さっきから体に圧力を感じないから。
課長が守ってくれてるおかげで。
きっと、課長にはかなりの圧力がかかってるはず......。
「俺は大丈夫だよ」
課長の低い声。そして優しい笑顔――――。