青のキセキ



俺の問いに、慌てて首を横に振る美空。



ちょっと、意地悪すぎたか?



腰を上げ、美空の元へ歩み寄り、美空の耳元で囁く。

やっと、二人の時間が持てると思うと待ち遠しい。



耳元で囁くと同時――――


――――美空の体がビクッと跳ねた。




そういえば、この前も....。

耳に触れた時に、こいつは感じていた。



美空の性感帯...か...。



「お前、耳。弱いんだ」


再び、美空の耳元で息を吹きかけるようにして囁く。


すると、体を反応させ、声を漏らす美空の表情が艶かしい。


潤んだ瞳、少し開いた艶やかな唇、ほんのりとピンクに染まった頬。



――――ドクン――――


おい。その表情、ヤバいって。





ていうか、他の男に見せたくない。


特に、石川には...。




美空に、他の男に見せないように注意して。



俺は、彼女の唇に自分の唇を重ねた。



ここは会社だっていうことは分かってる。

いつ、誰が。この応接室に入ってくるのかも分からない。


でも、美空を求めずにはいられなかった。



愛しくてたまらない。





少しだけ――――。


もう少し...。


美空の歯列を舌でなぞり、舌を貪る。


そして、美空の甘い吐息を感じながら、唇を離した。




出張は、部屋は別々だということを告げ、心配する必要はないことも付け加えた。


前の恋愛のトラウマからはすぐには抜け出せないであろうことは分かってるつもりだ。


正直、石川が美空を諦めていないことを知り、早く自分のものにしてしまいたい気持ちはある。


しかし、美空と関係を持つことは、あいつの傷が癒えるまで待とうと思っている。


美空を大切にしたい、心からそう思ってるから...。








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