青のキセキ
カップを全て食器棚に戻し、全て片付け終えたところで、石川さんが私を呼びに来た。
「美空ちゃん、終わった?タクシー10分ぐらいで来るって」
後10分で、帰らなくちゃいけない。しばらく課長と会えなくなる。
そう、寂しさを感じるのと同時に、やっと帰れる...とホッとする自分がいるのも事実。
「俺、タクシー待ってるから...」
そう言って、出て行った石川さん。
「...帰りますね」
課長の目を見れず、伏し目がちに言ってその場を離れようとした――――
その時。
目の前が、真っ白になった。
そして、一瞬で暗くなる。
何...?
そして、身体がゆっくりと傾いてゆく。
立っていることが出来なくなって...。
次の瞬間、私は床の上に倒れ込んだ。