青のキセキ
いつも通りも出勤し、パソコンと向き合う。
美空のいない電車の中は、ただただ苦痛なだけで。
あいつの存在がどれ程大きいか思い知らされた。
美空が側にいるだけで、あの苦痛な場所が楽園のように思えるなんて。
それにしても――――。
俺が家を出るとき、ちょうど起きてきて、
「今日も泊まるわ。明日、友達と会うことになってるの」
と言った綾。
おまけに、今日も一緒に夕食を食べようときたもんだ。
チッ!
美空の様子を見に行こうと思ってたのに...。
ったく。
むしゃくしゃする。
眼鏡を外し、天井を見上げるようにして瞳を閉じる。
美空は大丈夫なのか...?
あいつが居ないと、こんなにも不安になる。