青のキセキ


「でも...こんな私が課長の元へ戻ってもいいの...?それに...赤ちゃんを理由に綾さんと別れてなんて...言えない。言いたくないの」



課長と別れたくない。ずっと一緒に居たいと思う。


今回、こんなことになって課長に愛される資格なんてないと思った。



それでも課長は私を愛してくれている。




綾さんのことにしても、今でも課長が綾さんを抱いたことを思うと嫉妬で狂いそうになる。課長を責める権利なんてないのに。


なのに、課長を愛している綾さんのことを考えると申し訳ない気持ちでいっぱいになる。



妊娠のことを課長に言えば、彼はきっと綾さんとの離婚を急ごうとするだろう。

でも、そうしたら綾さんは...?





矛盾する自分の気持ち。




色々な感情が入り混じって、頭がおかしくなりそう...。






「遥菜ちゃんにとって、今一番大切なのは何?」




考え込んでいた私に翔さんが訊いた。





え...?私にとって一番大切なもの...?



「遥菜ちゃんが守りたいものって何?」




それは...。





課長との赤ちゃん。



そして、課長。




私にとって大切なものは、私の愛する人たち。







「世間から見れば遥菜と海堂さんは不倫だし、それを応援する私たちも許されないかもしれないけれど、綾さんが浮気をしたことや浮気相手と今でも会っていることを考えると、遥菜も自分の幸せを考えていいと思うよ」






綾さんが不幸になるのをわかってて、自分の幸せを考えていいの...?





「遥菜ちゃん、何でも自分で背負いすぎなんだよ。ともかく、赤ちゃんを守るためにも妊娠していることは大和に言った方がいいと思うけど?」



翔さんの言葉に、久香もうんうんと顔を縦に振っている。






赤ちゃんを守るために...?




課長に言ってもいいの...?本当に...?













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