HONEYHOLIC(1)政略マリッジ~イケメンたちの家政婦さん!?俺を愛してると言ってみなっ~
二人で建物の後ろに広がる中庭まで歩いた。



霞みで淀む半月。



頬を横切る風は冷たいけど、月から降り注ぐ光は穏やかで優しかった。


「…麻有…俺・・・」



シンは低い声で私を呼び、必死に何かを伝えようとしていた。



心なしか頬を染めてるシン。


もしかしてーーー・・・


私は異性のキモチには鈍感な人間だったけど。


結生を好きになって何だか…敏感に異性のキモチを汲み取るようになった。
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