涙から生まれたるぅ
るぅはとても明るくて優しく元気のたくさんある女の子。
一人で公園にお出かけするのが大好き。
今日もるぅは近くの公園へ探検に出かけました。
そこには、色々な種類の犬や人がベンチに座っていたり、芝生に寝ころがって居ます。
るぅは犬がとても大好きです。
大きくてふわふわの白い毛をした犬が近づいてきても、そっと撫でるだけですぐ仲良しになりました。

 犬と遊んでいると、るぅは金髪の男の人に声をかけられました。
「名前はなんていうの?」
「流音です、5歳、るぅって呼んでね」
と英語できちんと返すと、その人はニッコリ笑って
《挿絵》
「僕は、ミハエルです
パパとママはどうしたの?」
「パパは居ないけど、マムがいっぱい愛してくれるからるぅは幸せなんだよ」
「そう、るぅはママが大好きなんだね?」
の声に、るぅはニッコリ笑って首を大きく縦に振った。
「るぅは、ここでいつも遊んでいるの?」
「うん!
ここには色んな人が来るから楽しいの」
「ナーサーリースクール(幼稚園)は行かないの?」
「みんなと肌の色が違うだけで、るぅを意地悪する子がいっぱいいるの。だから行きたくない」
「公園に来ていて、楽しいの?」
「いろんな人に会えるし、たくさん犬が居たりするから大好き」
「そうなんだ?
また会おうね。僕はお仕事に戻らなければいけないから」
「SEE YOU ミハエル」
「SEE YA るぅ」
るぅの目線に合わせるために、芝生に座っていたミハエルはゆっくり立ち上がって、るぅの頭を撫でると手を振って歩いていった。


また明日、公園にきたらミハエルに会えるかも知れない。
そう思うと楽しい気持になる“るぅ”なのでした。

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