るぅの涙
元気だもん
るぅはそっと、病室の中を覗きました。
おばあちゃんは、ベッドに座ってテレビを見ていました。

『おばあちゃん、何だか淋しそう……。
でもるぅは、病院に居る間は絶対笑ってるんだもん。
おばあちゃんも、パオちゃんに会いたいかな?
マムにも会いたいのかな?
夜一人で眠れるのかな?
病院のご飯っておいしいのかな?
退屈じゃないのかな?』

るぅには、聞かなくってもなんとなくわかるんだよ。
もしるぅが入院したら?
って、考えたら答えが出て来るもん。

『おばあちゃん、るぅは泣き虫でゴメンネ。
下で泣いていたから、少しだけ来るの遅くなったね。
るぅね、おばあちゃんが大好きだよ。
お家に帰ってもまた、お願いするからね』

 ベッドに座っているおばあちゃんは、なんだか小さく見えました。るぅは足音を消してそっと近づくと

「おばあちゃん!
こんにちは」
「あら、るぅ一人できたの?」
「うん!
るぅね、マムにお願いして、一人でおばあちゃんに会いに来たの」
「遠くて大変なのに……よく来たね」
るぅは首を大きく縦に振ると、ニッコリとして
「おばあちゃん、抱っこしてもいい?」
「いいよ上がっておいで」
ベッドに上がると同時に、るぅはおばあちゃんの首に手を回しました。ホッペをつけてマムがするみたいに、ギューとしました。
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