お前の星に願いを


一風ふいた…気がした



生暖かい風ではなく、この季節に似合わない冷たい風が



その風がふき終わるのを待ってたとばかりにその人が振りかえる



…心臓の音が聞こえる



何なんだこの感覚



心臓の鼓動が早くなって体中が金縛りにあったみたいに固まりさっきまでのベタベタの汗がすっかり乾いて…その上を冷や汗が落ちる



まるで死を前にしてるような…



この状況を、いや…この…女を怖いと思った


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