秘密の時間

結婚生活

とにかく、結婚が決まってからは極力彼女を好きになろうと努力した。



彼女も確かにあまり出歩くことも、派手に男遊びもしなくなっていた。



結婚が決まれば彼女は会社を辞め、花嫁修業を。



今までの華やかな生活とは違い、俺はごくごく一般人だからお手伝いさんなんて雇えない。



そんな彼女は俺の為にと頑張ってお料理や掃除、洗濯も覚えた。



おれもそんな彼女にいつしか引かれ始めていた。




早々と結婚し夫婦になり、それなりの夫婦生活をしていたんだと思う。



新婚当初は上司も気を遣ってあまり残業もなく帰ることが出来、ふたりの時間もそれなりにあった。



だか、俺は近い将来この社の未来を担う人望にならなくてはいけない。



いつまでもこのままではいけない。なんて思い始めたのは、結婚して数ヶ月たったこれからだった。