極悪兎甘い牙を向く
1▼約束の日まで

ー7年後

桜の花びらが舞い散り
とても暖かい春らしい日の
高校入学式、
私、虎牙 葵は何故でしょう?

不良たちに囲まれています!


「お前が、あの伝説のAOIの総長の妹だってのはわかってんだよ!」

「えーっとー、人違いじゃないでしょうかー?」

とりあえず惚けてみる。


「うそつくなよ!!
噂通りの青い瞳に金髪…ではねーけど、名前も合ってるし!!」


噂では金髪で青い瞳ってなってるのかー。
何年も前の話だ。

にぃのお父さんとイギリス人のお母さんは再婚をした。
にぃは前の奥さんの子供で私たちは再婚したあとにできたこども。

私は金髪に青い瞳。
双子の兄の蒼斗は黒髪に青い瞳をもって生まれてきた。
双子なのに
蒼斗の髪は黒かった。


「それでー?
私がその妹だとして、一体なんのようですか?」

ため息混じりに呟くと
10人近くいる不良たちの中で
一番偉そうな人が私の前に立った。

「俺らはねー、お兄ちゃんに借りがあるんだよねー!!呼び出してくんねーかなぁー??
言うこと聞いてくれないとー、痛い目に合わせちゃうよー?」


にやにやと笑いながら私の肩に触れようとする男。
その手を払って私は睨み付けた。

「なんだ?その目は!!
女だからって容赦しねーかんなぁ?」


殴りかかる男の拳を避けて
足を蹴ると男は倒れた。

それを見て仲間たちも
顔を真っ赤にして怒り
走りながら殴りかかってきた。

すべての男を倒すと
塞がれてた道を歩き出す。


「なんだあの女!?
なんであんなに強いんだよ!?」


朦朧とする意識の中一人の男が呟いた。


幼き頃から
全国優勝をしている
お父さんに空手を習っているから。

と、心の中で教えてあげた!



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