カプチーノ·カシス
俺は運転手に行き先を告げると、何気なく隣に座る彼女に目をやった。
すると太股の半分辺りまで捲れあがるスカートから覗く脚に嫌でも視線がいってしまい慌てて顔を逸らす。
全く、目の毒だ。
ホテルに着いてもこのまま眠っていてくれれば、平和に夜を越えることができるんだけど……
そう願いながらぼんやりと窓の向こうを見る。
見慣れぬ大阪の夜景には現実味がなく、夢の中に居るような気分になってくる。
もしもこの夢が醒めないのなら、俺は武内さんを抱くことができるのに……
一瞬そんな考えが頭をよぎったが、すぐにそんな自分に腹が立って頭を窓にゴツンと打ち付けた。
早く、酔いを醒まさなければ――……