カプチーノ·カシス


そんな時、思わぬ人物からあたしの携帯に電話がかかってきた。


「……石原?」


画面に表示された名前を見て、首を傾げる。

――何だろう。


「もしもし?」

『あ、愛海ちゃん? 急にごめん、今日って何か予定ある?』

「……これから実家に帰ろうかと思ってたけど、別に急いでるわけじゃないよ。そういえば、お母さんどうなの?」

『うん……相変わらず。ところでちょっと愛海ちゃんに聞いてもらいたいことがあるんだ。これから、会えないかな?』

「……また、余計なお節介?」

『違うよ。あぁ……違くもない、かな。とにかく、会って話したいんだ』


……まぁ、いいか。

今年最後の日にわざわざ人に冷たくするのも気が引けるし、どうせ暇だし。


「どこに行けばいいの?」

『T大病院に一番近いカフェで待ってる。N駅から、歩いてすぐだから』


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