カプチーノ·カシス
それからも結局……あたしとハルの関係は変わらないまま。
心配していた会社でのやりとりも次第に慣れ、昼間は同僚として、夜はセフレとして、あたしたちは上手く関係を使い分けた。
あたしの片想いも相変わらずで、課長の態度や言葉に喜んだり落ち込んだり、進歩のない恋心を毎日持て余していた。
――そうして数週間が経ち、十二月に入ったある月曜日のこと。
いつものように朝礼が始まり、今週の生産予定を一通り話し終えた課長が、こんなことを言い出した。