わたしのヒーロー
「玲海、起きなさい。」
ある朝のことだった。
「玲海?幼稚園行く時間になっちゃう。早くしなさい」
「おかあさん…」
「どうしたの?早く着替えなさい。」
「やだ!幼稚園行きたくない…!行かない!」
玲海がわがままを言うことはあまり無いから、
お母さんもすごくびっくりのことだった。
「え?何を言ってるの?」
「もうわたしやなの…。玲海なんかいないほうがいい!」
「玲海…。何があったの?」
「玲海のことみんな嫌いなの。」
玲海はそれ以外は言わなかった。