ゆびきり
「愛羅ちゃん!」
 呼ばれて振り向くと、嘘。
 氷室先輩?
 最悪だ。
 せっかく、陸斗たちとしゃべって下がりまくってたテンションが上がったのに!
 すると、氷室先輩から思わぬセリフが来た。
「昨日はごめんね?彼氏いなかったら、許嫁ですっていうとこだった。ごめん!」
 氷室先輩いいとこあるんだ。
「だから、今日の放課後、付き合ってくれる?」
 今の気持ちなし!
 全然いいところない!
 彼氏いる人に、放課後一緒にどっか行こうって、おかしいでしょ!?
「そんないやそうな顔しないでよ!良かったら、このメアドにメールしといて」
 いや、何も言ってないんですけど。
 てか、今日も陸斗と勉強するんですけど…

 放課後になったけれど、メールする気にもならなくて、そのままにして陸斗と勉強することにした。
 だけど、この行為が氷室先輩を逆上させるなんて…

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