蒼空~キミの名前を呼ぶ~








「病気、なんだ…」









「え…?」


そう言うのが、やっとだった。




蒼空が病気――…?



意味がわからない、と言うようなあたしを見て、大嶋くんが続ける。






「蒼空の母親…
蒼空が中学のときに交通事故で

――死んだんだ


それで、蒼空は父親と
こっちに戻ってきたんだ」



う、そ…

ゆうちゃんが――…!?




「それで…アイツの心はボロボロだった

そんな時に…
アイツは…蒼空は、病気になったんだ…」



わからない…。

全てが“ウソ”にしか聞こえない…




「でも…、
すぐに手術すれば治る病気だったんだ

なのに、アイツ…ッ




『手術はしない。
オレは…早く母さんのところにいきたい…』


って言って、手術を拒んだんだ…」



悲しそうに話す大嶋くん。




あたしには、もう何がなんだかわからなくって…。



もう…頭がパンクしそうだ。

これが…夢であって欲しい――…。




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