蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】
保健医は、私に氷嚢を渡すと


「蒼先生、傷を見せてくださいな。」


そう言って、蒼先生の腕に触れた。




この保健医、蒼先生のこと…狙っているんだ。



手当ての最中、必要以上に蒼先生にベタベタ触る保健医に私はイライラした。



一向に帰る気配のない保健医に、しびれを切らした蒼先生が私に言った。


「余合、遅いし…部屋まで送ろうか?」



ホテルの中だから1人で帰れるけど…


「お願いします。」


保健医を帰らせる口実だって分かったから、お言葉に甘えることにした。



彼女は私を睨みつけ、自分の部屋に戻っていった。





蒼先生は、辟易しながら言う。


「苦手な理由、分かるだろ?

年増が、ヒトの下半身舐めまわすように見るんじゃねぇよ…。」



そして、私に耳打ちした。


「梨香は興味あるなら、どれだけ見ても良いし、触っても良いからね。」



さ…触るっ!?



私は、首をぶんぶん横に振った。







 
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