跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
お父さんもお母さんもこの結婚が上手くいくか、心配していた。


私自身だって不安だらけ。


でも、私に対する和也の愛を信じてみようと思っていた。



いつもの離れの部屋で、家元は待っていた。



「初めまして…父の緑川斎蔵です」


「母の美世子(ミヨコ)です」



私たち家族と和也は洋装だけど、家元夫妻は和服姿だった。



「色々と思う事があると思いますが…桃さんは息子の望んだ女性です。家族総出でお守り致しますので安心してください。桜瀬さん」



家族総出って・・・



和也の誠実さは…家元譲りだった。



「家元にそのような事…言われると…」






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