跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
和也に頭を撫で回されても、結婚した後の不安は拭い去れない。



「私…やっぱり、和也と結婚できない」


「桃?」



和也の優しい瞳が悲痛な色を宿していく。



「どうして?」


「私…和也には相応しくない…世界が違い過ぎる!」


「桃…!?父さんだって許してくれてるし、俺だって、桃のコトちゃんと、フォローするつもりだ!なのにどうしてダメなの?」


私は和也から、逃げようとベンチから腰を上げた。



「待てよ!桃」


和也は私のカーディガンの袖を掴んだ。


「離してっ!!」


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